9月13日
最後の送別会
Mr.Texanの(多分)最後の送別会を行いました。 19日に広島を発ち、28日に帰国されます。 先日の『お別れ遠
足』の後で、お好み焼きでビールを飲みながら「もう一度食事をしようか。」とどちらからともなく話がまとまりました。 「
次回はフィアンセを連れて行ってもいいか?」と彼が言います。 もちろん大歓迎ですよ。 ・
そして夕刻お二人を阿品駅に迎えました。 お土産がありました。 みかんの島からの贈り物『島そだち』、塩分制限にトライ
している私を思いやって、「塩分の多い『ポン酢』よりこちらがいいだろう。」と選んでくれました。 それに『さきいかキム
チ』、お酒の好きな私が「ちょっとつまむのにいいだろう。」とお持ちいただきました。 ・
さて、今回のメニューですが、『ちらし寿司』と『蒸し料理』にしました。 それと活きのいい鯵がいましたので塩焼きを作り
ました。 『蒸し料理』は彼には何度も食べて頂きました。 そこで今回は『お刺身の盛り合わせ』も考えたのですが、先日の
送別会が『鯛の活き造り』でしたし、それに今日の素材はいま一つでした。 『鰤カマ』はとても美味しいですし、蒸した野菜
は一段と味わい深いです。 この味を彼女にも味わって頂きたいと思いそのように決めました。 ・
今日のMr.Texanはいつもと少し様子が違っていたように思います。 気のせいでしょうか。 あるいは私と同じ気持ち
だったかも知れません。 何か思うところがあったかな、いつものあの大らかさはすっかり影を潜めていました。 「『鰤カマ
』をもう一つ蒸してあげようか?」と聞いても返事はうつろ。 ・
彼女と私は面識があります。 料理のこと、故郷のこと、国籍のこと、様々話しながら飲みました。 Mr.Texanが「彼
女は焼酎、とりわけ芋が好きだよ。」と言いますから早速焼酎に切り替えさらに飲みました。 「焼酎はここ、氷はここだから
勝手に作って飲んで。」といっておいて追加の料理を作ります。 Mr.Texanが食べなかった分、彼女がすっかり平らげ
てくれました。 こうして食べ、かつ飲んで最後の別れを惜しみ、深夜になって電停までお送りしました。 ・
9月12日
ボランティア・ガイドが終わりました
フロリダからお越しになったご両親とお嬢様を10日から12日にかけて平和公園・宮島にご案内しました。 ご主人68歳、
奥様65歳、お嬢様32歳、後でわかったことですが、ご主人は過酷な自然から肌を守るスキンクリームやanti−agin
g teaの製造、販売を手掛けている大会社のpresident(お別れに際してさりげなく渡されたお土産の中に名刺が
入っていました。)でした。 ・
今回のご案内は食べ物でかなり苦労をしました。 お三人とも肉はダメだけど魚介類と卵は大丈夫。 この程度なら比較的扱い
やすいのですが、お嬢様はグルテン・アレルギーをお持ちでパンや麺類、もちろん醤油もダメ。 とすると一体どこで何を食べ
て頂けばいいのか見当がつきません。 かといって折角広島にお出でになったのですから、広島の味も記憶に留めて頂きたい・
多分無理だろうと思いながら『お好み村』の某店に問い合わせてみました。 すると「多分大丈夫。」といいます。 「生地は
使わないで、麺は『こんにゃく』、肉の代わりにイカやエビを使って卵でまとめます。 ヘルシーですから私もよく食べます。
ただソースが心配ですね。」といいます。 そこでソースのメーカーに相談してみたところ、『アレルギー特定原材料7品目(
卵、乳、小麦、そば、落花生、えび、かに)不使用』のソースを開発していることが分かりました。 ・
早速メーカーに出掛けて試食してみたところ、味も殆ど変わりません。 それでも心配なのでメーカーの協力を得て原材料を克
明に調べ上げました。 例えば『増粘剤』には何が含まれているかというところまで全てです。 そしてリストを作り最終的に
お嬢様に確認して頂きました。 こうして広島のlocal foodを存分に楽しんで頂くことができました。 また、観光
協会に問い合わせ、アレルギーに対応していただける宿も推薦させて頂きました。 ・
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食事が済んだ後で『縮景園』『平和公園』とご案内するように心積もり(前もって調整済み)をしていましたが、ご主人が膝を
痛めておられて長く歩けないご様子でした。 先様からも「gardenはたくさん見て来たので『平和公園』と『資料館』を
案内して欲しい。」と要望がありましたのでそのようにしました。 紙屋町商店街を突き抜け、いつも通り『爆心地』からご案
内を始めました。 ・
『原爆資料館』ではaudio guidanceを使うこともできますし、英文の説明も充実しています。 従って私は説明
をしないで(しないというより、あれだけのものをとてもまともには説明できない)見守るだけに留めています。 しかし、今
回は余りにもあっさりと済ませてしまわれましたので、やはり見ていただきたいポイントは絞って差し上げる必要があるように
感じました。 少し厳しいですが、そのように説明材料を整えておきたいと思います。 ・
それからすぐに宮島の宿に向かいました。 前もって連絡をさせて頂いていましたが、念のために宿の女将とアレルギーの引継
ぎを行い、お客様と明日の行動を話し合いました。 ご主人が膝を痛めておられますので、当初の予定通り(ロープウェーで獅
子岩まで登り、そこから弥山銀座を歩く。 一旦宿まで下り、着替えと食事を済ませてから『厳島神社』『大聖院』『千畳閣・
五重塔』を見て歩く)には行かなくなってしまいました。 ・
さて翌日、ご主人はその辺りをブラブラと散策し、その間に奥様とお嬢様は弥山に登ることになりました。 「私達だけなら当
然麓から頂上を目指します。」 平素テニス、カヤック、アクアビックス、ヨガを楽しむ奥様はとても元気です。 そしてスタ
スタと大股に歩かれて、何だか案内人の方が置かれていくみたい。 ところが石段が始まると急にスローダウン、そして最初の
難所にさし掛かった頃にこの山の厳しさにやっとお気付きのようでした。 ・
峠まで上り詰めた頃には、それでも立て看板の地図を眺めながら「下りはどのコースを下りますか?」という元気が残っていた
ようですが、「まず頂上まで登りましょう。 それからどこを下るか決めましょう。」と辿りついた頂上では随分小声になって
いて結局ロープウェーで下ることになりました。 まぁ正解だったでしょう。 もちろん頂上からのpanoramic vi
ewには大変に感動されていました。 ・
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一旦宿に帰り、昼食を済ませて『厳島神社』周辺に出掛けました。 どうも余り気が進まないご様子でしたが、「ここまで来て
『厳島神社』を見逃す手はありませんよ!」と元気づけながら『大鳥居』経由で神社に入りました。 それから『大聖院』に向
かおうとすると、見上げて「あそこはきつい。」と二の足を踏まれます。 引き返して『千畳閣・五重塔』の登り階段に恐れを
なしてここもパス。 欲のない人達でした。 ・
最終日13日は、強いご要望で宿から新幹線フォームまでお送りすることになりました。 タイムテーブルは昨夜のうちにメー
ルをしておきました。 大阪までの『さくら』が満席で少し心配をしましたが、いち早く自由席に並んで何とか座って頂くこと
ができました。 朝は早かったし、毎深夜にセルビア娘との会話もあってかなりきつかった3日間でしたが、随分喜んで頂けて
まぁ役割は果たせたかなと思います。 ・