4月 3日
年代物の『栗の甘露煮』
先日冷蔵庫の奥を探っていたら、ビンに入った『栗の甘露煮』が出てきました。 これは『菩薩様』が作ったものに違いありま
せんが、何時作ったものでしょうか。 不詳。 亡くなったのが4年半前、その年の秋にはとても作れる状態ではなかったし、
その前年にはどうでしょうか。 「台所で料理ができることが嬉しいんよ。」と病と闘いながら料理を楽しんでいましたので、
もしかして6年物、或は7年ものというところでしょうか。 ・
『栗の甘露煮』の蜜は黒ずんではいますが、食べさせて貰った経験からすると若干の透明感があったように思います。 でもこ
のビンの中の液体は殆ど『真っ黒』状態。 蜜ばかりではなく本体の方も大いに変色していました。 蓋をとってみると、これ
はとんでもないツーン!とくる異臭です。 完璧に腐っているようでした。 蜜には防腐作用があるとは言っても、まぁ、いく
ら何でも6年も7年も健全ということはないでしょう。 ・
止むをえず捨ててしまおうと一旦はナイロン袋を用意したのですが、「待てよ。」と思い止まりました。 「これを捨ててしま
ったら再び『菩薩様』の手料理にお目にかかることはない。 これこそが彼女の最後の味の思い出なのだ。」と思うと捨てるに
偲びませんでした。 「何とか食ってやる訳にはいかないものか。」 ・
何れにしても最悪に備えて加熱滅菌は不可欠だなぁ。 蜜の量もそんなに多くはありませんから煮沸するよりレンジだなと思っ
て1つを摘み出して2分ほどレンジにかけてみました。 温まってくるとレンジから異臭が漂います。 2分後にどうなったか
というと、温めた栗からの異臭はかなり消えていました。 それから更に2分。 出来上がりは当然カラメル状ですから色は更
に黒くなっていました。 ・
ところが異臭は全くありません。 半分に割って小片を恐る恐る齧ってみました。 かなり固くなっていますが、まがうことな
く甘露煮の味がします。 更に小片を口に運び、ついには完食しました。 これで3時間待つことにしました。 腹痛に襲われ
れば自業自得。 その後今日まで難なく生きながらえていますから、残りも少しづつ食ってやろうと思っています。 ・
SKYPE
先日ご案内したお客様が言います。 「あなた、どこで英語を習ったの?」 「自学自習、それに英会話教室にも通いました。
60歳になった時に決意して、今日まで続けてきましたが、ご覧の通りなかなか上達しません。」 「いやいや、なかなかいい
ですよ。」 「特にリスニングがうまくいきません。 ニュートラルな英語なら何とか聞きとれますが、ネイティブの日常会話
になるとなかなか難しいです。 平素ネイティブと話す機会がありませんから、なかなか慣れることができません。」 ・
「そしたらあなたのskype nameを教えなさい。 私が教えてあげる。」 雑談の中からこんな提案があり、毎週1回
のペースでワシントンDCとSKYPEを通じてお話をしています。 「寒波でワシントンDCの桜の50%くらいはダメージ
を受けてしまった。」とか「先日家族全員が集まって月命日をした。」とか、そんな会話を通じてネイティブの発音を教わって
います。 ・
さて、今日は月曜日。 今夜もワシントンDCからコールがありました。 合わせて写真を何枚か送ってくれました。 何れも
桜の写真で、大きな池を囲んで桜が満開です。 あちらではまさに見頃なのでしょう。 桜の樹間にワシントン・タワーとリン
カーン・メモリアルが池を挟んで向かい合っているのが見えると話してくれました。 実に綺麗なところです。 ・
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私の方からはやっと咲きかけた広島や廿日市の桜の様子を紹介しました。 次週には廿日市住吉バンクの600mに及ぶ壮大な
『桜アーチ』をお見せすることができるでしょう。 ところで、「ウ〜ン! やっぱり聞き取りにくいですね。 リンカーン・
メモリアルを「ハァハァ、そういうこと。」と聞き取れるまでかなり時間がかかりました。 苦慮しながらも、折角のチャンス
ですから是非生かしていきたいと思います。 ・
セルビアンガールとはもう10か月ばかりも会話を楽しんで?います。 もちろんSKYPEを通じて。 楽しんでいるといっ
ても、相変わらず四苦八苦です。 何とか流暢に話したいのですが、引き出しを開けて言葉を引き出してくるまでに時間がかか
って、なかなか流暢という訳には行きません。 それに文の組み立て方がとても下手クソですね。 自分でもそう思います。・
何を乗り越えればいいのか・・・いまとても迷っています。 でもこうなったらあと何カ月かかろうがやれるところまでやって
みるさ。 ・
3月26日
『早春譜』の思い出
私は涙もろい方だと思う。 若い頃からそうだったが、この歳になって余計涙もろくなったと思う。 例えば『朝の連ドラ』な
んかを見ていて、感動的な場面に出くわすと目頭が熱くなりメガネを外すことも多い。 時にウッ!と込み上げてくることもあ
る。 バカバカしいと思いながら、どうもこの感情はなかなか自制できない。 ・
先日の『黄昏亭』、『腰の恩人と』との会話はそんな話題にも及んだ。 YouTubeでギター曲『アルハンブラの思い出』
を聴いてもらった後で、彼に村治佳織の『早春譜』を聴かせたいと思った。 「これをな、深夜に一人で聴きながら涙を流すこ
とがあるんよ。」 こんなことを正直に話した。 ・
多感な頃にこの曲に馴染んだ。 あの日、あの時の音楽室。 正面からベートーヴェンがいかめしい顔で睨みつけていた。 南
向きの窓からは柔らかい春の日が差し込んで暖かい早春だった。 何故か控えめでおとなしかった友達を思い出す。 そんなこ
とをこもごも思いながら『早春譜』を聴いていると、無性に彼らに会いたいと思ったりする。 ・
もう遠い昔のことになってしまった。 故郷を離れて半世紀、友の消息に接する機会もなく、生家も実家も人手にわたり、残る
のは墓ばかり。 決していい思い出を残してくれた訳ではないが、それでも『早春譜』を聴きながら何故か故郷を思い出す。・
こんなことをセルビアンガールと話した。 思春期だとか、早春譜だとか使い慣れない単語に苦慮しながらそれでも何とか会話
は成立した。 しかし私の心情までは理解して貰えなかったようだ。 それはそうでしょう。 きっとこの歳になってみなけれ
ば分からない。 『腰の恩人』とはそこが共有できたんだろうなぁ。 神妙に聴いていた。 ・
『月命日』・誕生会
今日は『菩薩様』の月命日でした。 毎月最後の日曜日に都合が付く限り家族全員が集まり『菩薩様』を偲んでやります。 合
わせて2月生まれ3人の誕生会をしました。 『菩薩様』が私たちにしてくれたことを思い出し、感謝して欲しいし、誕生会・
或は食事会・茶話会を通じて家族の絆を強く保っていけたらと思っています。 ・
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今回はお祝いですから私は『赤飯』を蒸しました。 孫達も成長しましたので4カップを蒸しましたが、その内これでも足りな
くなりそうです。 それに鰤の味噌・塩麹漬け(西京漬けもどき)を焼きました。 これはビギナーズラックで、子供達にも大
人気でした。 それに孫たちのリクエストに応えて『無限ピーマン』を作ってやりました。 ・
娘はお姑さん譲りの『マッシュポテト』と鶏料理2品、息子達はバースデーケーキを持参してくれました。 とても楽しい時間
でした。 I’m really looking forward to meet them next month.・