11月28日
『黄昏亭』を開店しました
話題が続くのだろうか、それ以前に彼を見付けることができるだろうか、そんな不安な思いで50年ぶりにお目にかかる友人と
ホテルのロビーでお会いしました。 事前に写真を送って頂いていましたので、そこは何とか。 でもお互いに歳をとっていま
した。 暫く話しているうちに昔の面影を辿ることができましたが、仮に街角で出会ったとしたら確実に『行き摩り』になって
いたとでしょう。 50年という歳月は実に長く重いです。 ・
それから私の車に乗って頂いて我が家にご案内しました。 事前にお話しすると気遣いをされると思いましたのでそのようにし
ました。 彼も第1回青年の船の団員で、53日間の東南アジア諸国歴訪の旅をご一緒しました。 先般私達の班が京都で集ま
りを持ちました。 その時の様子は7月22日のブログでご紹介したところですが、50周年を機に少し動きだそうという機運
が高まり、次回の集まりの計画や最新の名簿も作られました。 ・
その名簿の中に私の住所を見付けた彼からメールがありました。 「近々廿日市市の大学に出張しますが、お住まいは大学の近
くですか。」というような内容でした。 すぐに「こちらでのスケジュールを教えて欲しい。 時間が取れればお目にかかって
食事をしながら久し振りにお話しをしませんか?」と返信しました。 折り返し「28日の6時以降はフリーです。」と返事が
ありましたので、早速『黄昏亭』開店の準備をしました。 ・
今回のメニューは失敗に懲りもせず『鰤アラと野菜の蒸し物』『鰆の味噌塩麹漬け』『もやし豚』、押さえに『鶏の胸肉の塩麹
蒸し』を準備しました。 それにご飯は『赤飯』にしました。 『蒸し物』も『もやし豚』もかなりのボリュームですから押さ
えまでは必要ありませんでしたが、お迎えするに当たっては万全の準備が欠かせません。 ・
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今回は『赤飯』がことのほか上手くいきました。 私はベタベタしたものより固めに蒸し上がった『赤飯』が好きなのですが、
何回も作ってきて今回初めて満足のいくものができました。 『鰆の味噌塩麹漬け』は味噌、塩麹とも塩分含有量がかなり多い
ですが、様々工夫をしながら1切れ分を何とか0.5g未満に抑えることができました。 ・
さて、蒸し立て、焼き立ての料理を食べて頂きながら当時の思い出や近況に話の花を咲かせました。 彼は東京在住で海外派遣
事業の事務局のメンバーでもありますので、皆さんの消息をよくご存じです。 女性団員とのラブロマンス、そしてその後など
微笑ましい話もありました。 また余り芳しくないお話しもお聞きしましたが、我が班のメンバーは総じて恙無くという感じで
した。 何よりのニュースでした。 ・
こうして折りに触れて友達に訪ねて頂けるというのは本当に有難く嬉しいことです。 またそういった友達をとても大切に思っ
ています。 元来人間関係が得意でない私は、『菩薩様』からよく「あなたは友達を作るのが下手じゃねぇ。」と指摘されまし
た。 その都度、「あなたがいてくれたらそれで十分だよ。」と答えたものでした。 ところが、『菩薩様』が逝った後、私の
周辺に支えてくれる誰もいないことに気付き愕然としました。 ・
そんな時、お線香をあげに尋ねてきて下さったり、電話で様子を聞いて下さった友達がいて、そのことを通じて友達の大切さを
思い知らされたのでした。 それから『菩薩様』に学び、味はともかく自分なりに献立を考え、料理を作って友達をもてなすこ
とを思いつきました。 それが『黄昏亭』です。 ・
お招きしたのはそんな趣旨であることをお話しし、謝意を述べる彼に「感謝しなければならないのは私の方です。 おしゃべり
できる貴重な時間を与えて頂きました。」とお礼を述べたことでした。 延々と4時間ばかり話し込み、「また機会があったら
是非立ち寄って欲しい。」とお話しし、地御前電停までお送りして今日の『黄昏亭』は閉店となりました。 ・
11月20日〜21日
ボランティア・ガイドが終わりました
11月20日、今回は前回ガイドを含め連続4日間のご案内になりました。 正直、これで最後までもつのかどうか少々不安で
したが、結果から言えば、何とかやり通すことができました。 1日平均2万歩前後、少し自信にもなりました。 今回のお客
様はイスラエルからお越しになりました。 39歳の友達同士でお一人は運輸会社の副社長、もうお一方はIT関連の会社のマ
ネージャーだとおっしゃっていました。 ・
とてもfannyな方々で、道行く人にもどんどん声をかけていきます。 女子高校生の群れの中に割り込んで一緒に写真を撮
ったりしていました。 20日はまず宮島に向かいました。 潮に恵まれましたのでもちろん『大鳥居遊覧』からのスタートで
す。 少し遅めの出発にしましたので『第2便』を予約していましたが、新幹線にお迎えして以降、意外とスムーズに動けまし
たので『第1便』に間に合わせることができました。 ・
『遊覧航路』は貸し切り状態でした。 『大鳥居』や『厳島神社』の概要はJR内で概ね説明しておきましたので船内ではデッ
キから写真を撮って頂くことに専念して頂きました。 『大鳥居』に近づくまでは安全のため客室内に止まっておいて欲しいの
ですが、出港と同時にデッキに出てカメラを構え始めました。 こうなってはどうにも黙ってみておく以外に手がありません。
とはいえ、安全管理も大切ですから「まだ、舳先には行かないで!」とか、他の船がよこす波を見ながら「柵に掴まって!」と
か、まぁ落っこちないように注意を払います。 ・
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『大鳥居』周辺では「beautiful!」とか「amazing!」とか「thank you!」とやかましく口走りな
がら楽しんでおられました。 また、フェリーの乗客や『櫓櫂舟』にも大声で声をかけたりして、なかなか忙しい方々でした。
宮島に上陸してすぐに商店街を通って『厳島神社』方面に向かいました。 ふらりと立ち寄った土産物店で彼らがお土産を物色
している間に商店街の人の流れが急に滞り始めました。 今日も大変な人出のようです。 そんな様子を見て、前回と同じよう
に早めに昼食を済ませて後はゆっくりと観光コースを回ることにしたのですが。 ところが1つ問題が。 この人達はポークと
シーフードは全く食べないといいます。 しかもスパイシーフードやピカンチーもダメだといいます。 とすると宮島で食べら
れるものを探すとするとこれはなかなか厄介なことです。 散々探してやっと『唐揚げ定食』にたどり着きました。 ・
『千畳閣』や『五重塔』それに『厳島神社』にはさして深い興味をお持ちのように見えませんでした。 むしろそこから見える
秋の移ろいに興味を示されたり、どうも『人』に深い関心がおありのようでした。 お国では地中海沿岸にお住いのようですが
『落葉』というような際立った自然の変化には乏しいようにお伺いしました。 ・
ただ、『大聖院』は驚きの連続だったようで、前回と同じように『五百羅漢像』『戒壇巡り』『摩尼殿』それと『大師堂』にご
案内したのですが、『五百羅漢像』では寝そべるようにして次々と写真を撮っておられましたし『摩尼殿』では花頭窓を開けた
途端に息を呑んでおられました。 また『戒壇巡り』の後では真剣な表情で「神秘的で素晴らしいものを見せて貰った。」と感
謝されたりしました。 ・
もちろんお国の宗教の事も考えておかなければなりません。 神社とお寺を案内するにあたり、「これから神道と仏教のご案内
になりますが、このような話をしても大丈夫ですか?」とお尋ねすると、「no problemだ。」というご返事でしたの
で、いつも通りの気楽なご案内となりました。 (この地域の宗教を巡る問題は極めて複雑ですから。) こうして20日のご
案内は終わり、宮島口駅までお送りしてお別れしました。 ・
19日は先ずは『MAZDA museum』からスタートしました。 今まで私が担当したイスラエルの方達(今回が3回目
でした)は一様に『MAZDA museum』に向かわれました。 もちろん欧州車も輸入していますが、日本車がかなりの
比率を占めているそうで、中でもマツダ車がトヨタを抜いて抜群の人気を誇っているのだそうです。 ・
広島駅でお目にかかり、向洋駅で下車、徒歩5分でマツダ本社ロビーに到着します。 ここで受付を済ませ、送迎バスに乗って
ミュージアムに向かいます。 ミュージアム内の見学は正味1時間、初期の三輪自動車から最新のロータリー車までの展示、工
場内の組み立ての様子、それに専用港などが見学できます。 この間私は本社ロビーの喫茶室でコーヒーを頂きながら帰りを待
っていました。 ・
戻ってきた彼から聞いた話ですが、見学者の60%がイスラエル人だったそうです。 彼らのフィーリングによく合っているの
でしょうか、イスラエルの人はマツダ車がお気に入りのようでした。 本社ロビーでは『ロードスター』や『アクセラ』を眺め
てみたり乗って見たりして感覚を確かめていましたから、expensiveとは言っていましたが帰国後に新車を買う予定が
あるのかも知れません。 ・
見学後はすぐに『お好み村』に向かいました。 『おこのみ村』3階にあるこのお店とはもうすっかりお馴染みになりました。
若い女性店主にはいつも無理を聞いて頂いています。 今回のように豚ダメ、シーフードもダメなようなお客様でも何とか工夫
をしながらアレンジして頂けます。 今回は『チーズ焼き』と『野菜と鶏のソテー』でもてなして頂けました。 お二方も随分
満足されたようで、料金に上乗せをして店主をドギマギさせていました。 ・
それから『縮景園』に向かい、日本庭園の落ち着いたアレンジメントを楽しんで頂き、『広島城』のoutsideから水面に
映り込む天守閣をご覧いただいて『平和公園』に向かいました。 『平和資料館』の見学はお客様任せにして、私は1階のソフ
ァーに座って少し身体を休ませました。 これで4日間にわたる今回のガイドを無事終えることができました。 最後に平和公
園脇のホテルまでご一緒し、求めに応じてハグをしてお別れしました。 ・